日本の肝移植症例数
本邦の肝移植症例の推移(2020年末までの肝移植症例登録より)
2020年12月末までに行われた成人・小児を合わせた肝移植総数は10,418例であり、初回移植10,062例、再移植336例、再々移植19例、再々々移植1例でした(死体移植が各々547例、99例、11例、1例、生体移植が各々9,515例、237例、8例)。ドナー別では、死体移植が658例(脳死移植655例、心停止移植3例)、生体移植が9,760例であり、年間400例程度の肝移植が日本で行われています。図1に、脳死、生体別に2020年末までの本邦での年間移植数の推移を示します。生体肝移植の総数は1989年の開始以降、毎年着実に増加を続け2005年に570例のピークに達した後、2006年に初めて減少に転じ、その後若干増加し2007年以降は400例前後で推移しています。ここ数年、生体肝移植数300例前後に減少しています。一方で、脳死肝移植数は2009年までは年間2〜13例にとどまっていましたが、改正法が年度半ばに施行された2010年に30例と著明に増加し、2015年には初めて年間50例を超えました。さらに2017年に69例と増加、2018年は60例と若干の低下を認めましたが、2019年は88例と過去最多でした。今後の脳死ドナー数の増大が期待されます。なお、脳死肝移植の実施数や登録患者数については公益法人日本臓器移植ネットワークのホームページを参照ください。
(日本臓器移植ネットワーク)https://www.jotnw.or.jp/